今回はマツダのコンパクトSUV『CX-3』について、おすすめグレードを調べてみた。
【ざっくり言うと...】
- 街乗りメインなら「ガソリン車」でOK。長距離移動以外でディーゼル車のメリットは少ない。
- 2WD/4WDでは2WD(FF)の方が売れている。雪道やアウトドア利用を想定しないのであれば2WDという選択肢もあり。
- グレードは先進安全機能が充実した『プロアクティブ』がオススメ。それ以上(シートヒーターやレザーシート)はお好みで。
グレード展開
詳しく見ていこう。まずはグレード展開を整理したい。現行のCX-3のグレード展開は下記の通り。2018年3月にマイナーチェンジしてエンジン性能などが改良されている。エンジンは①2.0Lガソリン、②1.8Lディーゼルターボの2本柱だ。
2.0L 直4 ガソリンエンジン
グレード名 | 駆動方式 | 燃費(WLTC) | 新車価格 |
---|---|---|---|
20S | 2WD/4WD | 約16.0km/L | 212万〜 |
20S プロアクティブ | 2WD/4WD | 約16.0km/L | 233万〜 |
20S プロ S | 2WD/4WD | 約16.0km/L | 243万〜 |
20S Lパッケージ | 2WD/4WD | 約16.0km/L | 256万〜 |
20S エクスクルーシブ | 2WD/4WD | 約16.0km/L | 259万〜 |
※4WDを選んだ場合は22万円増しと言ったイメージとなる。尚、MT車もあるがあえて省いている。
1.8L 直4 ディーゼル・ターボエンジン
グレード名 | 駆動方式 | 燃費(WLTC) | 新車価格 |
---|---|---|---|
XD | 2WD/4WD | 約20.0km/L | 243万〜 |
WD プロアクティブ | 2WD/4WD | 約20.0km/L | 263万〜 |
WD プロアプティブS | 2WD/4WD | 約20.0km/L | 272万〜 |
WD Lパッケージ | 2WD/4WD | 約20.0km/L | 283万〜 |
XD エクスクルーシブ | 2WD/4WD | 約20.0km/L | 286万〜 |
各グレードの違い
ガソリン車、ディーゼル車ともグレード展開は基本的に同じだ。ざっくり下記のように整理するとわかりやすい。
ベースグレード
最も標準的なもの。クルーズコントロールなどがつかないので注意。標準でも18インチタイヤとなっている。シートはブラックのクロス製だ。
プロアクティブ
先進安全機能を強化したもの。下記のような装備が充実している。
- クルーズコントロール
- 交通標識認識システム
- ドライバー・アテンション・アラート
- アクティブ・ドライビング・ディスプレイ
また「プロアクティブ」および「プロアクティブS」はシートが「合成皮革&クロス」となる。
写真では少しわかりにくいが、赤線で囲んだ部分などが合成皮革となっている。運転席も同様だ。
プロアクティブ S
プロアクティブにプラスαの装備がつく。さらに上質なグレードで下記のような装備が標準で搭載される。
- ステアリングヒーター
- パワーシート・シートヒーター
エクステリアにもメッキ部分などが加わる。
Lパッケージ
Lパッケージは、上記からさらにレザーシートになるイメージだ。シートカラーは「ブラックorホワイト」が選べる。
エクスクルーシブ
こちらはLパッケージをさらに上質化した特別仕様車だ。シートがナッパレザーなど特に内装の質感が高まっている。
人気ランキング
人気ランキングを調べてみよう。車情報サイトの「オートックワン」で確認すると、グレード別のランキング上位は下記の通りだった。
- 1位 2.0 20S AT
- 2位 2.0 20S 4WD AT
エントリーモデルの人気があった。ただし、3位以降はデータがなく実際のところは良くわからなかった。
リセールバリュー
「価格.com」で買取価格・下取り相場を確認してみた。CX-3のグレード別買取価格上位は下記の通りだった。
参考:マツダ CX-3の買取価格・相場(価格.com)
なぜかXD(ディーゼル車)しかデータがなかった。CX-3のグレード別リセールバリューは結局よくわからない。
専門家のオススメ
車情報サイトの『webCG』において、モータージャーナリストの藤野太一さんはCX-3を下記のように評価している。
頻繁に長距離移動するのであればディーゼルエンジンのメリットを享受できるだろうが、街乗りがメインであれば、車両価格的にもディーゼル比でおよそ30万円安いガソリン仕様を選んだほうがいいだろう。
参考:https://www.webcg.net/articles/-/38928
同じくに『webCG』において、下野康史<かばたやすし>さんは下記のように評価している。
・アクセル操作に対するリニアさや静粛性の面では、ディーゼルよりもガソリン車のほうが秀でている。
・CX-3の場合、乗り心地はガソリンモデルのほうがいい。車重が数十kg軽いこともあり、身のこなしも軽快だ。
参考:https://www.webcg.net/articles/-/39419
その上で、ディーゼルは燃料単価の面で“「トヨタC-HR」にも「ホンダ・ヴェゼル」にも「スバルXV」にもないCX-3の強み”としている点も補足しておきたい。
尚、FF:4WD比率は、7割近くがFFと言及している点も加えておこう。
個人的な見解
CX-3は小型なサイズ感で街乗りに最適な車である。恐らくこの車を選ぶユーザーは、近距離移動を想定したユーザーが多いのではないか?するとディーゼルエンジンのメリットは少なく、通常のガソリンエンジン車で良い気がする。
4WDは一応はSUVなので欲しいと考えるが、都会でちょい乗りに使うだけのユーザーなら実際は必要ないことも多いかもしれない。エントリークラスの20Sまたは先進安全機能が充実した「プロアクティブ」で、アスファルト走行メインなら2WD、雪が降る地域なら4WDを選んでおけば失敗がない気がする。